2023.Dec. 25
バイクのメンテナンス、最近していますか?
変速の調子が悪い、ブレーキの音鳴りなど、すぐにわかるような場所以外もしっかり診てみると意外に傷んでいたりします。
本日は具体的なチェックポイントのいくつかをご紹介。
まずはチェーン。
交換時期を超えて乗り続けている方が意外なほどに多いです。
伸びたチェーンは変速不良の原因になるのはもちろんのこと、チェーリングやスプロケット、プーリーの摩耗を招きます。
歯が摩耗すると歯飛びという症状が起き、ダンシング時などにバランスを崩して落車してしまうかもしれないのでとっても危険。
チェーンリングやスプロケットを交換するとなれば、必要な費用はチェーン交換の数倍となってしまいます。
洗浄と注油をマメに行ってチェーンの寿命を延ばすこと、伸びたチェーンは潔く交換することが重要です。
最近はワックス系のルブも人気があって、扱いが楽な割に性能が高くておすすめです。
次はヘッド回り。
汗や雨、砂埃で汚れていることが多いです。
綺麗にクリーニングして、防水性の高いグリスを適量塗ります。
この時ヘッドのベアリングがゴリゴリになっていたら交換してあげましょう。
意外にもヘッドのベアリングはダメになりやすいです。
BBやホイールのように同じ方向に回り続けるよりも、違う方向に行ったり来たりする方がダメージが大きいのです。
BB、クランク回り。
キャノンデール純正のホログラムクランクは専用工具の「KT013」を使って外します。
このKT013は当店でも人気上位のアイテムなので常時店頭に在庫するようにしています。
自力でクランクを脱着するためには必須アイテム。お値段は税込3,300円です。
スピンドルを抜きました。
過去に何度か書いていますがBB30系列の異音の原因はスピンドルの摩耗であることが多いです。
触ってみてベアリングとの接触部に段差が出来ていたりしたらアウト。
定期的なグリスアップを行う事で寿命を大幅に伸ばすことが出来ます。
ここのグリスはワコーズのブレーキプロテクターが指定されているのでお忘れなく。
BBのベアリングもゴリゴリになっていたら交換です。
スピンドルほどではないですが、ベアリングも異音の原因となる事があるのでクランクの整備ついでにチェックするのが吉です。
スピンドル、ベアリングともに4,000円弱ですので、交換しても懐の痛みは少ないです。
ブレーキ関係はディスクブレーキが主流になってからチェックするところが増えました。
言うまでもないですが最重要の保安部品ですので重点的に確認しましょう。
まずはパッドの残量。シマノの指定では厚みが0.5mm以下になったら要交換。
経験的に2000~3000km程度で寿命となることが多いです。
残量を気にせずに乗っていると深刻な事態を招きます。
上の写真は限界を超えてなお使い続けたパッドですが、ここまでくるとキャリパー自体の交換が必要になる場合があります。
こうなる前にこまめ状態をにチェック!
パッドよりは減りが緩やかですが、ローターも摩耗します。
シマノの場合はローターの厚みは1.5mmまでが許容範囲。
マイクロメーターで計るのが望ましいですが、触ってみて段差が出来ていたらおおむねレッドゾーンです。
ブレーキフルード(オイル)の状態も確認します。
かなり極端な例ですが、ブレーキダストが混入したり過熱で劣化すると上のように変色が起きます。
ここまで劣化しているとエア噛みを併発していることも多いですね。
こういった状態からオイルを交換するとブレーキタッチが劇的に改善されます。
新品のシマノのフルードはこんな感じの綺麗なピンク色です。
オイル交換の頻度はライドスタイルや走行距離にもよって変わりますが、シマノ、MAGURAなどのミネラルオイルでは年に一回。
SRAMなどのDOTフルードは半年に一回の交換が推奨されています。
こうして何かトラブルが起きる前に、部品交換や調整ができると安心して気持ちよくライドできますね。
レースに出たり複数人でライドするような時に、整備不良で何か起きてしまうと周りも巻き込んでしまいます。
安全で快適な自転車生活には定期的なメンテナンスは欠かせません。
そういえばずっとメンテナンスをしていないなという方にはオーバーホール作業がおすすめです。
1からしっかりバラして組み付けるので、バイクが生き返ったようにシャキッとします。
オーバーホールは随時受付中です。
冬はあまり乗らないという方は年明けからやって頂くのが良いかもしれませんね。